今回は冬のお悩み「身体の冷え」について語ります。
冬になると身体の末端が冷え切って体調が悪くなったりしませんか?
昔から「冷えは万病のもと」と言われているように、身体の冷えと体調は密接に関わっています。
この記事ではそんなお悩みを解決し「冷え」に詳しくなりますので、最後までお楽しみください。
目次
冷えるとどうなる?
それでは早速、「身体が冷えるとどうなるか?」ということを簡単に説明しておきます。
冷え症の方の中には、このように思っている方もいるはずです。
「身体の末端が冷えているだけで、特に他に悪いことはないかな」
これは大きな間違えです。そう思っていた方は要注意!
以下の図を見てください。
いかがでしょうか?
「寒く感じるだけ」といった甘いものではありませんよね。気づいていないだけで、本来のパフォーマンスを発揮できていない可能性があります。
このように、”冷え”は放っておくと、身体のあちこちで不具合を起こします。
人間にとって体温がいかに大切かなんとなく分かって頂けたかと思います。
チェック項目
冷え性にもレベルがあり、軽度から重度まで様々です。
また、冷え性という自覚がなくても、実際には冷え性である可能性もあります。
以下の項目に当てはまる数が多いほど要注意なので、一度チェックしてください。多ければ多いほど冷え症の可能性が高いです。
- おなかが冷たい
- 体温が36.5℃未満
- 手足が異常に冷たい
- 目の下にクマができている
- 青あざができやすい
- 頭痛がある
- 汗をかきやすい
冷えの原因
慢性的な冷えは体に支障をきたすということが分かったところで、続いてはその原因について探っていきます。
以下が、主な冷えの原因です。
・筋肉が少ない
・基礎代謝が低い
・運動をしない
・姿勢が悪い
・甘いものをよく食べる
・自律神経の乱れ
筋肉が少ない
筋肉量が少なければ基礎代謝が低くなります。
基礎代謝とは簡単にいうと「安静時に消費されるエネルギー」のことです。
エネルギーは日本語で熱量のことですから、文字通り、熱が放出されます。
つまり、基礎代謝が高ければ自然にエネルギーを使う量が増えるので、その分だけ温められるということになります。
逆に、基礎代謝が低ければ熱の放出が少なくなるので、その分温まりにくくなるというわけです。
運動をしない
運動そのものが身体を温める行為になりますし、血流を促進してくれます。
また、運動をすれば筋肉量が増加するので基礎代謝が高くなります。
上でも説明したように基礎代謝が高くなれば、身体は温まりやすくなります。
つまり、運動は冷えの対策として非常に有効です。
姿勢が悪い
お察しの通り、姿勢が悪ければ血流が滞り気味になります。
水まき用のホースで考えてみましょう。
ホースを「まっすぐにしている状態」と「曲げている状態」ではどちらが水の通りがいいでしょうか?
言わずもがな、「まっすぐにしている状態です」
「ホースを曲げている状態で水をまこうとして、蛇口の部分でホースが取れて、水ブッシャーーー」という経験ありませんか?
あれが身体の中で起こると一大事です。何も対策をせずに放っておくとそうなりかねません。
冷えに限らず、血流は健康の鍵を握っています。
血管の太さ、柔らかさなどは生活習慣や加齢によって変化するので、定期的に向き合いましょう。
甘いものをよく食べる
これは一見、冷えと関係ないように感じますが、実際は関係が大アリです。
では一つずつ説明していきます。
糖質(甘いもの)の代謝にはビタミンB群が多く使われます。
つまり、甘いものを食べれば食べるほどビタミンB群を消費してしまうということです。
では「ビタミンB群がどういう役割をしているか?」を知る必要がありますね。
ビタミンB群にはエネルギー代謝を助けるという重要な役割があります。
タンパク質、脂質、糖質の代謝をスムーズにしてくれるのです。
また、血液を構成する大切な要素の「赤血球(ヘモグロビン)」の生成cも助けてくれます。
つまりは、糖質の代謝でビタミンB群を使用しすぎると、本来使いたいところで使えなくなってしまうのです。
少しややこしくなったのでまとめますね。
甘いものを摂り過ぎると、筋肉の合成や血液のヘモグロビンの産生の効率が悪くなります。その結果、血流が悪くなり、冷えにつながるということです。
ちなみに、カフェイン、タバコ、アルコールの代謝にもビタミンB群が使用されるので、これらも摂取のしすぎには注意しましょう。
僕も甘いものは大好きなので、食べ過ぎには要注意ですね。
自律神経の乱れ
自律神経の乱れの大きな原因として「過度なストレス」があげられます。
過度なストレスは血流が悪くなり冷えにつながります。ストレスは本当に生物の敵なので、常にチェックすることを心がけてください。くれぐれもストレス慣れにならないようにしましょう。
また、エアコンの使いすぎで人間が本来持っている体温コントロール機能が悪くなります。
この体温調節も自律神経の役割です。暑ければ汗を出し、寒ければ熱を発生させるという機能が弱くなり、結果として血流が悪くなり冷えにつながるわけです。
冷える食べ物・温める食べ物
ここからは大きな原因である食べ物について見ていきましょう。
温める食べ物
ネギ・たまねぎ・ごぼう・れんこん・かぼちゃ・生姜・にら・にんにく・鶏肉・ココアなど…
冷やす食べ物
レタス・キャベツ・白菜・ほうれん草・小松菜・きゅうり・トマト・バナナ・スイカ・なす・ゴーヤ・セロリ・もやし・オクラ・大根・そば・小麦など…
以上あげてきましたが、覚えるのは結構大変ですよね。そこである程度は見極められるようになるポイントをご紹介します。
食べ物見極めるポイント
①生産地を考える
②土の中で育つか、地上で育つか
③カリウム多めの食材
①生産地を考える
生産地から判断することは見極める際に役立ちます。
ある地域での生産量が多いということはそれだけ育てるのに適しているということです。
寒い地域では身体を温める必要があるので、温めてくれる食べ物が育ちます。
暑い地域では身体を冷やす必要があるので、冷やしてくれる食べ物が育ちます。
これに当てはめて少し考えてみましょう。
例えば、ニンニク。日本におけるニンニクの生産量第1位の都道府県は青森県です。青森の冬は当然寒いですよね。というわけで温める食べ物です。
もう一つ、ゴーヤ。日本でゴーヤといえば沖縄でしょう。当然、温暖です。だから、冷やす食べ物です。
地球のシステムは本当によくできています。
ただし、品種改良や肥料の改良など科学技術の発達により、かつては育ちにくかった環境でも、現在はある程度育てられるようになっています。
なので生産地だけで考えるのは心許ないです。「原産地」を考えれば大体わかるのですが一つ一つの原産地を調べるのも手間なので、次も見てください。
②土の中で育つか、地上で育つか
上と共通する部分がありますが、食材は生き物なので温度には非常に敏感です。
寒ければ少しでも暖かいところに行きたいし、暑ければ涼しいところに行きたくなります。
なので、土の中で育つ食材は身体を温めます。地上で育つ食材は身体を冷やす傾向にあります。
これも一つの見分け方なので、参考にしてください。
③カリウム多めの食材
実はこれが本命です。ほとんど当てはまります。
カリウムの役割は、細胞の浸透圧保ち、神経伝達、心臓、筋肉などの反応に関わっています。また、利尿作用があり身体から不必要な塩分を排出させます。
この利尿作用の働きにより熱も同時にもっていきます。まさしく冷えの原因です。上記した冷やす食べ物のほとんどにカリウムが多く含まれています。もちろん、カリウムが含まれていなくても冷やす食べ物もありますが、カリウムが多ければ基本的には冷やすと考えて良いでしょう。
とはいえ、カリウムも必要ですからまるっきり避けるということはもちろんやめましょう。
以上3つのポイントを駆使すれば大体の冷やす食材が見えてきます。次はそれら以外のポイントも少し挙げます。
夏場だっだら進んで摂りたくなりますが、夏場であっても摂りすぎはNG。夏でも身体が冷えすぎると体調を崩しやすくなります。クーラーがガンガン効いた部屋で若干体調が悪くなる経験は誰もがあるでしょう。
後は、発酵食品は基本的に代謝を高めてくれるので温めてくれます。
そして、身体の感覚も意外と正しいかなと僕は思っています。
夏に食べたくなる食材、冬に食べたくなる食材という風に考えても意外と当たります。
アイスクリームやかき氷など冷たい食べ物はお腹が冷えるので当然身体は冷えますよね。冬に食べたくなる生姜が入った温かい鍋なんかもやはり正しいです。
ちなみにひっかけ問題は「カカオ」です。
カカオは熱帯地方で育ちカリウムも多いですが、冷える食べ物ではなく温める食べ物です。
「カカオポリフェノール」という物質の作用により血流を促進してくれるからです。カリウムの効果を上回るポリフェノール効果ということです。
「ホットココアは温まる」というのは本当ですね。
砂糖を入れすぎないのが「ベター」で「ビター」です。。
失礼しました。
こういう風に食材独自の成分により変わる場合もあります。
まとめ
さて、最後に温める行動をまとめます。
温める食材を食す
運動をして筋肉をつける
お風呂などで直接温める
お腹周りは特によく温める
冷える行動を避ける
以上を心掛けて、身体を温めて行きましょう。
冬になると身体が硬くなり血行が悪くなりやすいです。そういう時はストレッチもいいですよ。
見てきたとおり、血行は体温を上げる大きなポイントの一つなので大切です。
冬でも血行を良くして、体温を上げ、免疫力をアップさせましょう。
みなさん風邪をひかないように。
以上、体温のお話でした。
それでは最後までありがとうございました。
参考
以下では健康シリーズの記事をご紹介しています。
【敵か!?味方か!?】カフェインの真実【うまく付き合おう!】
【知らないと損】お酒との付き合い方【距離感が何より大切】